Q.
強制執行認諾文言が付された金銭消費貸借契約公正証書、債務承認弁済契約公正証書等の各種契約公正証書（＝執行証書）においては、その証書上に表示された債権について、金額が確定されたものでないと執行証書とはならないとされているようですが、その理由はどのようなものでしょうか？
A.
執行証書においては、その証書上に表示された債権について、金額が確定されたものでないと執行証書とはならないとされている理由は、次のように説明されます。
(1)債務者の保護
事前に強制執行を受ける金額を確定させることにより、不当な強制執行を防止し、債務者を保護するという意図があります。
(2)執行裁判所による迅速な強制執行の実現
事前に強制執行できる金額を確定させることにより、執行裁判所による迅速な強制執行の実現を図るという意図があります。