Q.
諾成的金銭消費貸借契約として貸主が借主に対して金銭の貸付けを、その貸付けの実行後に借主が貸主に対して金銭の返還を、公正証書で合意し、かつ、その公正証書中に強制執行認諾文言がある場合において、借主による金銭の返還が滞ったときは、貸主は、その公正証書に基づき債務者に強制執行をすることができますか?
A.
借主の貸主に対する金銭の返還債務は、借主が貸主から金銭の交付を受けることにより生じることから、強制執行認諾文言が付された諾成的金銭消費貸借契約公正証書であっても、貸主は、借主に対し、強制執行をすることができないとされます。
ただし、貸主の借主に対する金銭の貸付義務に対しては、強制執行認諾文言を付すことができ、貸主がその貸付けを怠ったときは、制執行認諾文言が付された諾成的金銭消費貸借契約公正証書に基づき借主は、貸主に対し、強制執行をすることができます。