Q.
代理人により公正証書を作成する場合の委任状の委任事項については、どのように記載すればいいでしょうか？
A.
代理人により公正証書を作成する場合の委任状の委任事項については、具体的な金額等の記載が欠如しているような形式（＝いわゆる白紙委任状）だと不適格（公証人法第32条第1項に規定された「代理人ノ権限ヲ証スへキ証書」に当たらないものとされます。）とされ、当事者間で署名捺印する予定の公正証書案を委任状にそのまま添付する形で対応します。
（委任状に記載された委任事項をそのまま公正証書に書き写せば、公正証書として作成できる程度に明確であることが求められています。）
また、作成する公正証書が執行証書であるときは、そこで行われる強制執行認諾の意思表示は、訴訟行為であるため、委任事項において、それが明示的に規定されることが必要となります。
例えば、委任事項において「別紙記載の契約条項に基づき強制執行認諾文言を付した公正証書の作成を嘱託することに関する一切の件」のような形で規定します。